【RO浄水器の使い方】水草水槽に適した水質を作る エキスパート マリンZ

マーフィードのRO浄水器のエキスパート マリンZを使い純水から水草水槽に適した水質づくりを紹介します。RO浄水器はフィルター(RO膜・逆浸透膜)は、水道水に含まれる様々な物質が溶け込んでいる水から水の分子だけを通過させ純水を精製する器具です。このRO浄水器を使い、精製した純水から水草の育ちやすい水質のつくり方を紹介します。この記事の内容としてはアクアリウム、水草水槽の経験者向け中級者から上級者向けの内容ですが、なるべく初心者の方にもわかりやく解説します。

RO浄水器で水草水槽に適した水質をつくる
RO浄水器で水草水槽に適した水質をつくる

1.特長

製品の説明には次のよう記載されています。

  • オリジナルメンブレンを搭載:高い精度を誇るマーフィードのオリジナルメンブレンが、効率よく純度の高い水を作り出します。
  • 水圧ゲージ搭載:運転圧を確認できるコンパクトな水圧計を搭載。
  • 大容量前処理フィルター:逆浸透膜を長持ちさせる前処理フィルターには通常のセディ&カーボンの2倍の寿命を持つセディ&カーボンXXを採用。
  • 塩素テスター付属:適切な前処理フィルターの交換時期をみる塩素テスターが付属。
  • マルチコック付属:国内規格の大部分の水道に接続できる6種類のアダプターキットを付属。簡単に水道の蛇口と接続できます。
  • 地域の水質に合わせた排水量設定が可能:2タイプのチップが付属され、最適な排水量設定が可能。

2.使い方

使い方のポイントを簡単に紹介します。マルチコックは、蛇口に接続するためのアダプターです。取扱説明書には取り付けられる蛇口の形状が紹介されていますのでご確認ださい。本体と耐圧チューブの接続は写真上の耐圧チューブ(一番長いチューブ)から水道水と接続、水圧ゲージ側の耐圧チューブ(一番短いチューブ)は排水用、最後に純水がでるチューブを接続します。詳しい使い方は取扱説明書(外部リンク)をお読みください。

マルチコックと①給水(水道水)側の耐圧チューブの接続
マルチコックと①給水(水道水)側の耐圧チューブの接続

手順
  1. 本体とマルチコックの接続
  2. セディ&カーボンXXの初期通水
  3. 通水ラインの接続
  4. ホースの接続確認
  5. 排水調整チップの接続
  6. メンブレンの初期通水
  7. 水の生産


お住まいの環境によっては水圧のメーターの数値がかわります。水草動画の水道はかなり水圧が低い環境のようです。RO浄水器の水圧メーターが写真のようにゲージが40未満の場合がありますが、伝導率を測定すると10ppm以下まで精製できています。あまりにも水圧が低い場合は別売りのハイフロー加圧ポンプが必要になります。精製した水がどの程度の純度の水かをチェックするためにTDSメーター(伝導率測定)で測定して把握します。
TDSメーターによる水質チェック
TDSメーターによる水質チェック

3.水草に適した水質のつくり方

RO浄水器を使ったRO水(純水)から水草水槽に適した水質の調整方法を紹介します。この調整方法はエキスパート マリンZで精製したRO水(純水)に水道水を割った方法です。RO水(純水)の調整方法は非常に簡単です。RO水(純水)2:1(水道水)の割合でRO水を割ります。この2:1の比率は、自分の水槽の環境に合わせて調整します。

水草水槽に合わせた水質の調整方法

RO水(純水)と水道水の比率の調整のポイントは3つあります。一つ目は、お住まいの水道水の水質に合わせて調整します。硬度が高い地域であれば、RO水(純水)3:1(水道水)などRO水の比率を増やします。逆に低い地域であれば、RO水(純水)1:1(水道水)などRO水の比率を低くします。二つ目のポイントは底床の種類の違いによって調整します。軟水効果のあるソイルの場合はRO水の比率を低く、軟水効果のない砂利の場合はRO水の比率を高くする必要があります。三つ目のポイントは、育てる水草の種類によって調整します。水質にうるさくないミクロソリウムやアヌビアスなどはRO水の比率を低く調整します。軟水を好む有茎水草などの場合はRO水の比率を高く調整します。この3つのポイントをまとめると次のようになります。

水草に適した
水質のつくり方
水草に適した水質のつくり方

軟水を好む水草と硬水を好む水草の種類の両方に適した水質に調整することで幅広い水草を育成できるようになります。軟水、硬水を好む水草の水質の把握は、KH(炭酸塩硬度)の測定とTDSメーターによる伝導率にって水質を調整します。

  • 軟水を好む水草:TDS(伝導率):10~60ppm KH(炭酸塩硬度)0~1.0°dH
  • 硬水を好む水草:TDS(伝導率):40ppm~150ppm KH(炭酸塩硬度)0.5~3.0°dH

水質調整はざっくりで大丈夫です。数値を厳密に毎回同じにする必要はありません。

水替え時のコツ

RO浄水器で水替えを行う際のコツは、いかに作業しやすく行えるかがポイントになります。水草動画では、20Lの大きなバケツに精製した水を溜めている間に、水槽の掃除をします。エキスパート マリンZ 75で精製した場合は約1時間かかります。精製したら砂利水槽(120L容量の水槽用)は15L×2杯分(1RO水:1水道水)、ソイル水槽(60L容量の水槽)は15L×1杯分(1RO水:2水道水)にバケツにわけます。ポイントは20Lのバケツと、15Lの3つのバケツを使っています。バケツの数の目安は普段使うバケツの数の倍のバケツがあるとRO水の水替え作業がしやすくなります。バケツはRO水用に、色の違うバケツを用意しておくと作業がしやすくなります。さらに水替えが週に2回水替え必要な場合は、1度に2回分を精製しておき、次回の水替え分をバケツに入れてストックしておきます。RO水のストック時の注意点は、夏の場合は、あらかじめ水道水で調整しておきます。この時水道水の塩素は中和しないでRO水と調整する必要があります。調整した水の塩素を中和してしまうと夏の暑い時期は、2~3日でRO水が腐ってしまいます。冬の場合は逆に、RO水だけでストックして、使う時に水道からお湯をいれて水温を合わせて使うと便利です。冬は2~3日程度であればRO水はすぐに腐ることはありません。

水替え時のコツ
水替え時のコツ

4.交換・寿命

製品のフィルターの交換や寿命は、お住まいの水道水の水質や使用頻度・量に違ってきます。フィルター交換目安は、TDS値が上昇時、目詰りよる生産量低下として、寿命は1年~3年と記載されています。フィルターの確認方法は、製品に付属している塩素テスターによりフィルターのセディ&カーボンXXの交換時期が把握できます。水草動画は、フィルターの劣化具合は、TDSメーターによる伝導率で把握しています。伝導率が高いと不純物が多いと判断できます。水草動画は1年で約3,000Lの水を精製して5年間使い続けていますが、伝導率を測定すると10ppm程度です。新品の時は2~5ppm程度でした。5年使用していますが現在のところ一度もフィルターは交換せずに使えています。水草動画では伝導率が15~20ppm以上になったら交換しようと思っています。



5.水草への効果

RO浄水器を使うことで、ソイルと同じように軟水の水質にすることで水草が育ちやすくする効果があります。水道水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンといった硬度を除去することで、炭酸塩硬度が下がりCO2の溶解率も上がり水草の成長を促進することができます。特に軟水を好む有茎水草には非常に効果的です。軟水を好むニードルリーフ・ルドウィジアベトナム産スプライトなどの種類は砂利の水槽でCO2添加をしなくても育つようになります。

水草への効果
水草への効果

6.コケ抑制の効果

RO浄水器は海水魚の水槽ではコケの発生の原因の一つのケイ酸の除去を目的として使用することがあります。水草水槽で長年RO浄水器を使っていて、コケの抑制効果を感じることはありません。水草水槽では、コケの抑制効果を目的より軟水にすることが目的で使用することが一般的です。

7.水草・熱帯魚への影響

RO浄水器で精製したRO水を使用した際の水草や熱帯魚、エビなどの生体への影響を紹介します。淡水魚ではエンゼルフィッシュ、ディスカス、ビーシュリンプの飼育やブリーディングをされている方は、RO浄水器を使用することが多いです。基本的にはRO水(純水)で調整した水を水草水槽や熱帯魚水槽に使うことはまったく問題ありません。しかし一度RO水で調整された水槽に水道水をそのまま入れると問題は起きます。例え硬度の低い水槽に硬度の高い水道水を入れると、水草が脱水症状のように葉がしおれてしまうことがあります。特にハイグロなど葉が大きい水草に影響が大きいです。逆にヘアーグラスなど葉の細い水草には影響は小さいです。RO水は硬度を下げる分には生体や水草に影響は少ないですが、低い硬度から高い硬度に調整する場合は徐々に水を合わせる必要があります。

水草・熱帯魚への影響
水草・熱帯魚への影響

8.製品の選び方

マーフィードのエキスパートシリーズは安価で評判の良い製品です。海水魚向けの「エキスパート マリンZ」と淡水魚向けの「エキスパート フレッシュZ」の2種類と生産量別に50、75、150の3つのタイプがあります。「エキスパート マリンZ」と「エキスパート フレッシュZ」の違いは不純物の除去率が違います。エキスパート マリンZは95%、エキスパート フレッシュZは30%から50%程度残して除去します。水草動画が使用しているのは海水魚向けの「エキスパート マリンZ 75」を使い水草水槽に合わせた水質に調整しています。エキスパート フレッシュZは、そのまま精製したRO水を水替えに使えます。エキスパート マリンZは調整が必要ですが、水槽に合わせて調整することができます。エキスパート フレッシュZはあらかじめ調整された水が精製されるので、便利ですが調整できる範囲が限られています。生産量の違いは3のタイプがあり50は130ml/分、75は280L/日(190ml/分)、150は570L/日(390ml/分)と性能が違います。短い時間で精製できる150が性能がいいことになります。水草動画では海水用のエキスパート マリンZ 75やエキスパート マリンZ 150が水草水槽では使いやすいと感じます。

9.メリットとデメリット

メリット

RO浄水器を使うメリットは、有茎水草など水草がよく育つようになります。ソイルを使わない砂利での水草水槽でも、軟水を維持できるのでソイルのように水草を育てることができます(ただし砂利の場合は栄養分がないので栄養の追肥が必要)。
水道水に影響されず年間を通して安定した水質管理が行えます。

デメリット

RO浄水器を使うデメリットは、手間と時間がかかります。エキスパート マリンZ 75は20L精製するのに50分~70分程度の時間がかかります。デメリットを最小限にする場合は150など生産量の高い製品を選ぶとよいでしょう。また極端に軟水にすると、PHの変動が大きくなります。熱帯魚を沢山飼育していたり、水替えの少ない水槽の場合、極端に低いPHになりやすくなり注意が必要になります。

10.RO水を使った水草水槽例

ソイルとRO水を使った水草水槽例

有茎水草や赤系の有茎水草が育てやすい水質ができます。またRO水を使うことでソイルの劣化を緩和する効果も期待できます。

ソイルとRO水を使った水草水槽例
ソイルとRO水を使った水草水槽例

砂利とRO水を使った水草水槽例

富士砂を使った水草水槽ですが、RO水を使うことで綺麗な水草水槽を維持することができます。

富士砂とRO水を使った水草水槽例
砂利とRO水を使った水草水槽例

富士砂とRO水を使ってCO2添加なしの水草水槽例

RO水は水道水との調整を行わず純水を使い、CO2添加せずに1年近く維持した水草水槽です。ニードルリーフ・ルドウィジアもCO2添加なしで維持できました。

富士砂とRO水を使ってCO2添加なしの水草水槽例
富士砂とRO水を使ってCO2添加なしの水草水槽例

最後に、水草水槽にRO浄水器は必ず必要というものではありません。水草動画では、水草水槽4本あるうちの2本はRO浄水器で管理しています。水草の種類やレイアウトに合わせてRO水を使用しています。



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