水草育成に大切なソイルの寿命や劣化について

ソイルの水草育成の効果からソイルの製品の違いについて詳しく紹介します。ソイルの寿命や劣化については水質推移と合わせて解説します。長くソイルを使うためのコツは、長期維持している水槽の管理のポイントを紹介します。この記事を最後までご覧いただくことで水草育成に大切なソイルの理解が深められます。

1.ソイルの3つの力

1.ソイルの3つの力

ソイルの力1ソイルには、水草を育ちやすい環境を作る力があります。ソイルは水槽環境に重要なバクテリアの繁殖に欠かせないアンモニアが発生します。バクテリアはソイルや空気中から水槽に入りソイルから発生したアンモニアを分解して増えます。ソイルによりパイロットフィッシュの導入が無くてもろ過サイクルができます。

水槽環境を作る

ソイルの力2ソイルは水草が育ちやすい水質を作る効果があります。水道水にはマグネシウムやカルシウムが多く含まれ水草の種類によっては、適さない水質になります。ソイルはマグネシウムやカルシウムを吸着して硬度を低くする性質があり、水草が育ちやすい水質ができます。

水草が育ちやすい水質を作る

ソイルの力3ソイルには、水草に必要な栄養分が含まれています。またろ過サイクルができることで汚れが栄養分に分解され水草が吸収できる環境できます。栄養分は製品に違いはありますが、約3~6か月程度効果があります。

水草に必要な栄養分がある

2.ソイル製品の選び方

2.ソイル製品の選び方

ソイル製品の選び方は初心者の方は、栄養分が少なく、立ち上がりの早い水草一番サンドやプラチナソイルがおすすめです。ADAのアマゾニアは、アマゾニアⅡの新しい製品が扱いやすいです。GEX 水草一番サンドの価格やレビュー記事はこちらからJUN プラチナソイルの価格やレビュー記事はこちらから
ソイル製品比較

GEXの水草一番サンドは3製品の中でもアンモニア(NH4)、亜硝酸(NO2)硝酸塩(NO3)が低く、立ち上がりの早いソイルです。JUNのプラチナソイルもアンモニア(NH4)、亜硝酸(NO2)が低く硝酸塩(NO3)はやや高く、立ち上がりの早いソイルです。ADAのアマゾニアは、アンモニア(NH4)、亜硝酸(NO2)が高くバクテリアの分解に時間がかかり栄養分となる硝酸塩(NO3)が高いです。ADAのアマゾニアは立ち上がるまで濁りや油膜が出やすいです。ADAでは濁りの少ないアマゾニアⅡという製品もあります。ソイルの立ち上がりは、水槽の透明度やPHの値でも目安になります。ろ過サイクルが完成すると、次はコケの発生しやすい時期がきます。

ソイル製品の違い

ソイル製品の各水質推移

水草一番(GEX)、プラチナソイル(JUN)、アマゾニア(ADA)の製品の約1か月の水槽の立ち上がりスピードを比較します。水槽内のバクテリアの繁殖を確認する為に水質変化をチェックします。アンモニア(NH4)、亜硝酸(NO2)、硝酸塩(NO3)の3つを確認することでバクテリアの活動をチェックできます。ソイルや魚から出るアンモニア(NH4)は、バクテリアによって亜硝酸(NO2)に分解され、最終的に硝酸塩(NO3)に分解されます。ろ過サイクルが完成すると、アンモニア(NH4)と亜硝酸(NO2)は検出されなくなり、最終的にバクテリアに分解された硝酸塩(NO3)が残ります。この硝酸塩(NO3)は、水草やコケの栄養分になります。それでは、各メーカーのソイルの水槽の立ち上がりスピードをアンモニア(NH4)、亜硝酸(NO2)、硝酸塩(NO3)をグラフで比較します。グラフでは水草一番はGEX、プラチナソイルはJUN、アマゾニアはADAと商品名をメーカー名に置き換え、省略表記しています。

アンモニア(NH4)

3製品ともアンモニア(NH4)は水槽セット時にピークがきます。GEX、JUNは水替えとバクテリアにより約1週間でアンモニアは抜けますが、ADAは約一か月は抜けません。この違いは、初期のアンモニアの発生量とバクテリアの繁殖スピードが違うためだと感じます。

亜硝酸(NO2)

アンモニアがバクテリアに分解されると亜硝酸(NO2)が発生します。亜硝酸は、非常に微量の検出ですがバクテリアの活動の目安になります。GEXとJUNのソイルはセットして翌日にわずかに亜硝酸を検出されます。ADAは立ち上げ2週間後に検出しています。

硝酸塩(NO3)

硝酸塩(NO3)は、ソイルから発生している栄養分とバクテリアに分解されて発生した硝酸塩(NO3)が検出されます。

3.ソイルの寿命と劣化

3.ソイルの寿命と劣化

ソイルの寿命は使い方によって約1~2年間使用することが多いです。ソイルの寿命は、水質の変化を見ていくことで劣化の経過がわかります。ソイルはJUN プラチナソイルの約1年間の水質変化を見ていきます。ソイルの吸着効果を炭酸塩硬度(KH)の値の推移をチェックすることで、ソイルの劣化具合がわかります。立ち上げ時は、初期のアンモニアの発生により硝酸塩(NO3)の蓄積してPHが弱酸性の6.0~6.5程度まで下がります。約1~2週間、硝酸塩の影響を受けPHは下がりますが栄養分が除去できると、PHは6.8の中性に傾きます。一か月までは炭酸塩硬度(KH)も1°dHまで水道水の硬度を強力に吸着します。アマゾニアなど超軟水の0.5°dH以下になる場合は水替えが少ないとパールグラスなど一部の水草は溶ける場合があります。一か月過ぎると栄養分は水替えにより完全に除去されPHは中性に傾きます。3か月過ぎると、水替えの頻度と時間の経過とともに徐々に炭酸塩硬度(KH)が上がってきます。半年を過ぎ、炭酸塩硬度(KH)が2°dH以上になると軟水を好むグリーンロタラなどの成長が鈍りだす場合があります。逆に硬水を好む、パールグラスなどは炭酸塩硬度(KH)が2°dH以上になると成長がよくなります。12か月過ぎると、ソイルは劣化し吸着効果は小さくなり水道水の硬度と同じ高さになります。硬度の推移は、お住まいの水道水や水槽内の石や水替えの頻度によって水質の変化は違ってきます。
ソイルの水質推移

4.長くソイルを使うためのコツ

長期にソイルを使って、どのような対策をして水草を維持しているか、具体的に水槽別に紹介します。

JUN プラチナソイルを使用して532日目の水槽

30cmキューブ水槽

プラチナソイルを使って約1年半経過した水槽です。ソイルが劣化して硬度が高くなっても育ちやすい水草を選ぶことで、ソイルの劣化に影響なく水草育成できている水槽です。バリスネリア、パールグラスの仲間は硬度が上昇しても育成できる種類が多いです。パールグラスは特に硬度が高い水質に適応できます。底床のソイルは、崩れかなり劣化した状態に見えます。緑色に見えるコケは藍藻です。水槽の状態がよいと、この藍藻は底床より上に発生することは少ないです。JUN プラチナソイルの価格やレビュー記事はこちらから

GEX 水草一番サンドを使用して389日目の水槽

90cmスリム水槽

水草一番サンドを使って約1年経過したストック水槽です。生体はエビしかいない為、水替えは足し水のみです。そのため、ソイルの劣化が少なく硬度も低い状態を長く維持できます。ストック水槽は、栄養源がない為水草の栄養不足の症状をはっきり確認できる水槽です。肥料は固形肥料を2~3か月に一度追肥しています。肥料の添加方法や栄養不足の見極め方は別の記事で詳しく解説したいと思います。硬度が上がりCO2の吸収が悪くなると、光合成の気泡量が減りグリーンロタラなど一部の水草は小型化したり白化したりします。硬度が上昇した際は、軟水を好む水草が調子を悪くならないように強い光量と多めのCO2量を添加して対処しています。GEX 水草一番サンドの価格やレビュー記事はこちらから

ADA アマゾニアを使用して746日目の水槽

60cm規格水槽

アマゾニアで立ち上げた2年以上経過した水槽です。赤系の有茎水草を中心とした水草水槽です。この水槽は、RO水で硬度を調整している為、ソイルの劣化による硬度の上昇がないため、軟水を好む水草も長期に維持できます。2年経過すると、ソイルも崩れ、ソイルも硬くなってきます。ソイルの交換や追加はしていませんが、水草はよく育っています。しかしソイルが固くなると、差し戻しする際に、硬くて植えづらかったり、藍藻が底床内に発生しやくなります。特別軟水を好むトニナなどはCO2量・光量の調整だけでは維持が難しいので、RO水で硬度を低く保つように調整しています。ソイルの劣化に合わせた、CO2量・光量の調整や水草の選び方により、ソイルも長く使い水草を育てることができます。ADA アマゾニアのレビュー記事はこちらから

5.動画

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