CO2が出ない・止まらない原因 トラブルの解決方法

CO2拡散器(ディフューザー)から気泡がでない、CO2の気泡の量が減ったなどのCO2添加のトラブルの原因から解決方法までわかりやすく紹介します。はじめてCO2機器を使う初心者の方にも是非知ってほしい内容です。

1.CO2が徐々に出なくなる原因

CO2の拡散器の気泡が徐々に減ってくる場合は3つ原因が考えられます。

  • 拡散器が汚れている・詰まっている
  • 接続部分からのCO2漏れ
  • 圧力が低下している
拡散器が汚れている・詰まっている

一番多いケースは拡散器の気泡が出るストーン部分がコケが付いてしまうことでCO2の気泡が大きくなったり、出が悪くなったりします。あまりにも詰まりすぎるとCO2の圧力に耐えられなくなりチューブが「ポン!」って音を立てて抜けてしまうことがあります。アンビリーバブルCO2のストーン部分は、100円ショップで売っているメラミンスポンジで、コケを落とすことで目詰まりは簡単に改善されます。

拡散器が汚れている・詰まっている

接続部分からのCO2漏れ

次に多いケースはチューブの接続部分からCO2が漏れることが原因で、CO2の気泡量が減ったり、出なくなることがあります。拡散器、バブルカウンター、逆流防止弁の各チューブとの接続部分が漏れることが多いです。漏れの確認方法は、接続部分を水中に入れて確認すると漏れた部分が確認できます。漏れの対策はシリコンチューブを使った接続部分が漏れることが多いので、耐圧チューブに変えると良いです。

接続部分からのCO2漏れ

圧力が低下している

ボンベ式、化学反応式、発酵式のどの方式もCO2の残量が減っていくると圧力が低下することでCO2の気泡が徐々に減ってきます。圧力が低下したらCO2の流量を増やすように調整する必要があります。容量が減った際の圧力低下の対策はありませんが、大型ボンベなどCO2の容量が大きいものを使うことで、長期にわたりCO2量の圧力を低下することなく安定して添加できます。

圧力が低下している

2.CO2が突然出なくなる原因

CO2の残量が残っているのに拡散器からCO2が出なくなる原因を紹介していきます。

  • チューブ内に水が溜まっている
  • チューブが抜けている
  • 電磁弁・タイマーが止まっている
チューブ内に水が溜まっている

時間の経過とともにチューブ内に水が溜まってしまうことがあります。チューブを外して、拡散器から逆流防止弁までの水が溜まっている場合や逆流防止弁からボンベ側に水が溜まってCO2が出ない場合があります。防止策は逆流防止弁の正しい位置に設置されているか確認が必要です。また拡散器が汚れて無理な圧力がかからないようにすることも大事です。

チューブ内に水が溜まっている

チューブが抜けている

CO2の圧力によってチューブが抜けていたり、チューブの接続部分からCO2が漏れることが原因で、CO2が出なくなることがあります。漏れの確認方法は、接続部分を水中に入れて確認すると漏れた部分が確認できます。漏れの対策はシリコンチューブを使った接続部分が漏れることが多いので、耐圧チューブに変えると良いです。

チューブが抜けている

電磁弁・タイマーが止まっている

CO2の残量もあり、チューブに漏れや拡散器の目詰まりもない場合、タイマーの設定や電磁弁の電源が入っているか確認ください。

電磁弁・タイマーが止まっている

タイマー・電磁弁も入っていて、上記に当てはまらない場合は、次の「3.CO2が出ない時の確認方法」をチェックしてください。

3.CO2が出ない時の確認方法

CO2が出ない時の具体的な解決方法を紹介します。確認する方法の基本は、まずはボンベに繋がっているチューブのどこから出ていないのか一つずつ確認していきます。まずはバブルカウンターから気泡が出ているか確認して、出ていなければバブルカウンターからボンベの間のチューブを確認していきます。バブルカウンターの気泡が出ている場合は、バブルカウンターから拡散器を確認します。

CO2が出ない時の確認方法

  • バブルカウンターからCO2が出る場合
  • バブルカウンターからCO2が出ない場合
バブルカウンターからCO2が出る場合

バブルカウンターから気泡が出ているのに、拡散器から気泡が出ない場合は次の2つのケースがあります。1つ目は拡散器のストーンに一定の圧力がかからない為に気泡が出ないことがあります。製品によって数分から数十分経過しないと圧力がたまらず気泡が出ない場合があります。CO2拡散器までのチューブを見るとCO2が少しずつ拡散器に送られているのが確認できるのでしばらく待って様子をみましょう。また化学式や※発酵式などCO2量が少なすぎる場合は、圧力が足りなくてCO2が出てくるまでに、かなり時間がかかることがあります。(※発酵式の場合は拡散器によっては圧力が足りなくて出ない場合もあります。)2つ目は拡散器や逆流防止弁などのチューブの接続部分からCO2が漏れて出てこない場合があります。接続部分をひとつずつ水に浸けてCO2が漏れていないか確認します。

バブルカウンターからCO2が出る場合

バブルカウンターからCO2が出ない場合

バブルカウンターから気泡が確認できない場合は、スピードコントローラーやレギュレーターの流量調整が閉じている場合があります。またバブルカウンターからボンベまでチューブの接続部分からCO2が漏れている場合があります。さらにタイマーや電磁弁を使っている場合は、電源が入っていることを確認してください。

バブルカウンターからCO2が出ない場合

このようにCO2が出てこない場合は、拡散器からCO2ボンベの間までを一つ一つ確認し出ない箇所を特定します。

4.レギュレーターのCO2漏れの確認方法

レギュレーターのCO2漏れの確認はレギュレーターとボンベの接続部分などからガスが漏れる場合があり、せっかく新しいボンベをセットしたのに、一晩でボンベが空になってしまうこともあります。レギュレーターを接続する際は次の2つの確認が重要です。

  • パッキングの確認
  • CO2ガス漏れの確認方法(リークチェック)
パッキングの確認

レギュレーターとボンベとの接続部分のパッキングが正しくセットされていない場合やパッキングが劣化していたりするとCO2漏れの原因になります。

ガス漏れの原因の一つのパッキング

正しくパッキングが設置されているか確認

漏れの確認方法(リークチェック)

レギュレーターとボンベを接続した場合は、必ずガス漏れの確認(リークチェック)を行います。CO2が漏れている場合は、耳を澄ますと「シュー」と音が聞こえるので確認できることが多いです。音の確認と合わせてリークチェックも重要です。

リークチェック方法
  1. 中性剤(泡立ちの良い石鹸水など)を準備します。
  2. 中性剤を水で薄めた液体を綿棒で、ボンベとレギュレーターの接続部分、圧力計がついている場合は圧力計の根本、さらにレギュレーターのスピードコントローラーの根本の3箇所に水滴がつく程度塗ります。
  3. ブクブクと泡立つようであれば漏れています。水滴が反応がなければ漏れていません。

ボンベとレギュレーターの接続部分

レギュレーターのスピードコントローラーと圧力計の根本

リークチェック方法は少し手間がかかりますが、大型ボンベを使う際は必ず確認しましょう。

5.CO2が止まらない原因

CO2が出続ける原因は3つあります。1つ目はスピードコントローラーの向きが正しくない場合、2つ目は拡散器からボンベまでのチューブが長い場合、3つ目は電磁弁が故障している場合です。

  • スピードコントローラーの向きが正しくない
  • すぐには止まらない
  • 電磁弁が壊れている
スピードコントローラーの向きが正しくない

スピードコントローラーの向きが逆の場合、調整がまったく効かずにCO2が大量に流れてしまいます。スピードコントローラーはボンベ側(IN)→○>(スピードコントローラー)→拡散器側(OUT)の向きに合わせ耐圧チューブを接続します。写真のようにスピードコントローラーに矢印が記載されている場合がありますが、製品によっては記載されていない場合もあります。記載がない場合でも逆に接続するとスピードコントローラーの調整が効かずに出っぱなしになるので、スピードコントローラーの流量調整ができていれば正しい向きに装着されていることがわかります。

スピードコントローラーの向き

すぐには止まらない

もしチューブが長くてすぐにCO2が止まらない場合は、消灯前の30分~1時間前にCO2を消すようにタイマーを設定します。

電磁弁が壊れている

電磁弁が故障により弁が開きっぱなしになり、CO2が出続ける場合があります。もしレギュレーターと電磁弁が合体していて、すぐに交換できない場合は、お急処置として電磁弁の先にもうひとつ電磁弁を繋げて併用できる場合もあります。併用できた場合は壊れた電磁弁の電源は切ったままにしておきます。

夜間のCO2添加の影響

夜間CO2が止まらない

夜間のCO2添加は極力控えてください。しかし電磁弁の故障などのトラブルで夜間添加し続けている場合の影響は、活発な光合成が行われている水草水槽であれば、24時間CO2が出続けていても水草や熱帯魚、エビには影響ありません。これは水草が放出する酸素によって水槽内の溶存酸素量が高く、夜間の水草の酸素消費も十分足ります。もし水草の量が少なかったり、熱帯魚が多い水槽であれば、念のため夜間はエアーレーションをすることをおすすめします。

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