コケの発生から見極める水槽立ち上げ3週間目の管理方法

前回は「水槽立ち上げ2週間目の観察ポイント」を紹介してきました、今回は水槽立ち上げ3週間目のコケの発生から見極める管理方法について紹介していきます。

水槽立ち上げ時には綺麗な水景のイメージを膨らませた水槽も3週間目になるとイメージ通りの水槽ができるか成功と失敗の分岐時期になります。水槽立ち上げ3週目になると水槽内のバクテリアも増え、さらに水草も徐々に成長のスピードも上がってきます。しかし同時に水槽内のコケも増えてくる時期になります。この時期に発生したコケの種類や発生スピードの違いにより、この先の水槽の状態の方向性が決まっていくといっても過言でないほど重要な時期になります。まずはこの時期の水槽に発生しているコケを観察することで水槽の状態が把握できます。

水換えが必要が足りない場合

ガラス面のコケは、水槽の汚れ・栄養分の蓄積の目安になるコケです。茶ゴケは立ち上げ時の水換え不足に発生しやすいコケです。水換えが不足の期間が継続すると黒髭ゴケが発生しやすくなります。

ガラス面の緑色のコケ

光量が強すぎる場合

アオミドロは光量が強すぎると発生しやすくなります。糸状のコケは強い光量と水換え不足の条件が揃うと発生しやすくなります。

アオミドロ

水草水槽ではアオミドロの発生が厄介です。このコケが少しでも発生したらアオミドロ対策をすぐにする必要があります。コケが増え出してから対策を行うようでは、失敗しやすい水槽になり、さらに対処の手間が大変になり綺麗な水槽を作るのに時間がかかります。水槽をよく観察して、コケの発生スピードやコケの種類をよく観察することが重要になります。

立ち上げ3週間目の水槽の様子

ここからは実際に45cmキューブ水槽の3週間目の様子と対処方法をみていきます。

化粧砂の表面に発生した藍藻類

真っ白な化粧砂の表面に薄っすら緑色のコケが観察できます。これは藍藻類というカビ臭い匂いがするコケです。このコケは油膜が出やすいフィルターや底床に汚れが蓄積した水槽に発生しやすいコケです。または購入した水草など外部から藍藻類を混入させてしまった場合に発生します。

藍藻類を食べる効果が期待できるプラティをいれてみます。藍藻類を食べるプラティを3匹入れました。我が家の水槽で増えた若魚のネオンブルータキシード・プラティです。

プラティ投入(3週間目20日目)

プラティが藍藻類を食べるか餌を与えずに2日間観察してみましたが、藍藻類が減っている効果はこの時点では感じられませんでした。詳しい藍藻類の除去方法はこちらから

水槽立ち上げから3週目の場合は、他の水槽に発生した藍藻類を何らかの理由で持ち込んでしまった場合が多いですが、今回は水槽立ち上げ前から使用して長期間掃除していなかった外部フィルターの濾過不足が一つの原因が考えられます。

フィルターの掃除(22日目)

外部フィルターの中身を見ると、立ち上げ時前の汚れのヘドロが濾材に溜まっています。

フィルターの掃除(22日目)

水道水で軽く洗い流してフィルターの掃除は完了です。

フィルターの掃除(22日目)

立ち上げ3週間目の水草の状態

3週間するとウィローモスは新芽がでてきて徐々に増え始めてきます。流木は薄っすら茶緑色のコケが付着しているのが観察できます。

立ち上げ3週間目の水草の状態

立ち上げから3週目にアマゾンで買った拡散器に交換しました。水深が45cmある水槽なので大径全長40cmのタイプの拡散器を選びました。

アマゾンで購入のCO2拡散器

気泡の大きさ

この拡散器を購入したのは、耐圧チューブと拡散器の接続を耐圧チューブに対応した逆流防止弁が付属していることです。シリコンのチューブ部分が無いため、圧力でチューブが抜けたりするトラブルがなくなります。

耐圧チューブに直結できる逆流防止弁

拡散器やパイプ部分はプラスチックです。CO2の泡がでるセラミック部分は交換できる仕様になっています。外す際はパイプ部分を持って回すと、壊れてしまうことがあるので注意が必要です。その後3本の水槽でこの拡散器を使っています。購入したClscea ディフューザー co2拡散器の各水槽別のサイズはこちらから

発生から4日目の藍藻類は、プラティの※効果があまり感じられないので、発生した部分にオキシドールを注射器で6ml吹きかけて対処しました。※プラティは除去効果というより慢性的に発生する水槽に入れておくと抑制効果を感じます。

注射器でオキシドールを吹きかける

オキシドールを吹きかけた翌日

オキシドールを直接吹きかける効果抜群で数時間で効果現れますが、翌日には薄っすらまた発生していたので、同じ量のオキシドールをまた吹きかけて対処します。また原因と考えられるフィルターの掃除も合わせていたこともあり、この対処方法でその後も藍藻類は発生することはありませんでした。

3週目の水換えは栄養系のソイルを一部使用しているため週2回、30Lの水換え(水槽の1/3)を行っています。

今回紹介した水槽3週間目の管理方法は長年の経験と記録してきた水槽の水質データをもとに、独自にたどり着いた管理方法になります。参考の一つにしていただけたら幸いです。次回は立ち上げ一ヶ月後の水槽全体の水景と水槽の状態を紹介します。更新は不定期になりますが水草動画のチャンネル登録いただけると今後の活動の励みになります。ブログの更新はツイッターのフォローをいただくと通知で確認いただけます。

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